17Nov
妊娠をしていることがわかっている際に、医療脱毛といった医療行為を受けようと考える人は少ないかもしれません。しかし、医療脱毛の施術を受けている途中に妊娠が発覚してしまうということは十分にありえることです。医療脱毛の施術とは、妊娠中に受けても胎児に影響が及ばないのか気になるところですね。なかには、妊娠を知らずに施術を受けてしまった人もいるかもしれません。
妊娠中に医療脱毛を途中で中断した場合、それまでの効果は無駄になってしまうのか、一体いつから再開できるのか。ここでは、妊娠中や授乳中の医療脱毛の影響と再開の目途などについて解説していきます。
施術を受けていいのか心配… 医療脱毛は胎児に影響を与える?
まず、「妊娠中に医療脱毛を受けても大丈夫なのか」という問題からみていきます。
医療脱毛とは、レーザーを使って直接毛の構造に影響を与えるだけのものです。紫外線やX線などとは違う光ですから、胎児には特に問題はないとされています。
最初に、レーザー脱毛の仕組みについて理解しておきましょう。
レーザー脱毛とはそもそも、毛穴から覗く毛の黒い色素に反応をしてレーザー照射を行うようにできています。そして、黒い毛が熱を吸収して、毛の元にある毛母細胞という毛を育てる細胞に影響を与えます。
レーザー照射が毛乳頭という毛母細胞に栄養を送る部位を死滅させてしまうことで、毛が作られなくなるというメカニズムです。
レーザー照射による副作用もまた「皮膚の赤み」「ヒリヒリ感」「照射部の炎症やむくみ」「色素沈着」「やけど」などといった、照射した部位への局所的なものばかりです。
皮膚に対してレーザー照射をして、毛乳頭を死滅させるものですから、万が一、妊娠をした状態で医療脱毛を受けても、それが胎児に直接的に影響を与えることは考えにくいとされています。
多くの女性は生理が予定通りに来ないことから妊娠を疑います。そして簡易検査をしたり、産科を受診したりして妊娠の確認をします。このようなことが一般的ですから、気がつかないまま胎児がお腹に宿っている期間もあるわけです。その間に、知らずに医療脱毛を受けたことが気になる女性もいるかもしれません。
医療脱毛そのものは妊娠や胎児に直接的な影響を及ぼすことはないとされています。したがって、それまでに医療脱毛を受けても、不安に思う必要はありません。
妊娠が成立したのであれば、胎児は順調に成長しているのですから、安心して良いでしょう。
ただし、今後の通院は医師と相談するのが賢明です。医療脱毛が直接的には影響を及ぼさなくても、医療機関によっては断られるケースがあります。施術の有効期限の確認を行い、施術日の調整を行いましょう。
直接的な影響はなくても…施術はできないケースが多い!
医療脱毛そのものが胎児に直接的な影響を及ぼすことは考えられませんが、多くの医療機関では妊娠中の医療脱毛の施術を断ることが一般的になります。
レーザー照射が胎児に影響がないとするにもかかわらず、施術を受けることができない理由とは何なのでしょう。
間接的な影響を否定できない
まず、直接的な影響は考えられないとはいいましたが、間接的な影響を否定できないという点があげられます。
施術を受けている際には多少の痛みが生じるとされるレーザー照射ですが、その痛みが陣痛を誘発する可能性がないとは言いきれないのです。
万が一のことを考えると、妊娠中は施術を控えてもらったほうが無難だという医療機関の考えです。
毛周期への影響がある
次に、妊娠すると女性ホルモンのバランスが乱れて、毛周期に影響を与えることがわかっています。
毛周期とは毛の生まれ変わるサイクルのことをいいますが、2~3カ月ごとに3段階に分かれています。
毛が成長する時期を「成長期」、成長が終わり抜け落ちるまでを「退行期」、発毛が止まる「休止期」の3つです。
医療脱毛は、そのうち「成長期」でないと効果がないとされていて、通常はこのサイクルを考えて通院計画を立てます。しかし、妊娠によってホルモンが乱れてしまうと、毛周期の「成長期」が予測しにくく、効率が悪くなるということも理由のひとつです。
母体へのストレスを考慮
最後に、直接的な影響がないとしても、見えない胎児を心配するのが母体というものです。医療に100%はありませんから、それを心配することそのものが「ストレス」になることも考えられます。
妊娠中のストレスは胎児によくありませんから、医療脱毛も控えてもらおうと考えるのです。
以上の3点から、多くの医療機関では妊娠に気がついた場合には、医療脱毛の施術を延期することがすすめられているのです。
授乳中の脱毛…通常通りのプランを受けられる?
妊娠中に医療脱毛を受けても直接的には胎児に影響しないように、レーザーの照射そのものが授乳に影響することはありません。
無事に出産を終えたら、なるべく早期に医療脱毛を再開したいと考える女性もいるかもしれません。ですが産後も、授乳中であれば通常通りに施術を受けられないことが多いようです。
それには、次のような3つの理由があります。
ホルモンバランスの乱れ
まず、妊娠中にはホルモンのバランスが乱れて毛周期にも影響が出てしまい、効率の良い脱毛ができないと説明しました。出産という大仕事は終えましたが、まだまだホルモンは元通りではありません。
授乳をしている場合はなおさらです。例え、脱毛を行っても効率の良い結果がでるかどうか疑問が残ることになります。
痛みのストレス
次に、施術時の痛みがストレスになる可能性です。産後は、自分の身体が元通りでないだけでなく、赤ちゃんの世話もあるので、精神的に不安定な時期といえます。
少しのストレスが母乳の出を悪くしたり、産後うつを引き起こしたりすることが考えられるので、余計なストレスを与えることは控えたほうが無難ということです。
肌トラブルの可能性
最後に、医療脱毛そのものは授乳に影響を及ぼすことはないとされていますが、照射部位に副作用として肌のトラブルが生じる可能性はあります。
赤くなったり、炎症を起こしたり、色素が沈着したりなどということが生じることがあります。そんなとき、授乳中であると簡単にどんな薬でも使えるわけではありません。使用する薬が大きく制限されることになり、リスクが伴うことになるのです。
毛が増えてきた!期間を空くと脱毛の効果はなくなる?
妊娠するとホルモンのバランスが急激に乱れてしまうので、さまざまな症状が現れることになります。
なかには、ムダ毛が増えたと感じる人もいます。妊娠をするとメラニンを作るホルモンが増えるということもあり、ムダ毛が増えるだけでなく、濃くなったと感じてもおかしくありません。
どちらにしてもホルモンによる仕業ですから、出産・授乳が終わりホルモンの分泌が安定してくると、また元に戻るので安心してください。
また妊娠で医療脱毛を中断した場合、少なくなりつつあった毛が生えそろってくるということもあり、増えたと感じることがあるかもしれません。
もともとムダ毛というのは生えているものが全てだと考えがちですがそうではなく、毛周期という毛の生えるサイクルがあるため、半分以上の毛はまだ生えていないのです。
レーザー照射をして効果があるのは成長期にある毛のみですから、照射後しばらく経つと休止期にあった毛が少しずつ成長してくるのです。そこでまたレーザー照射をしても、少し経つと休止期にあった毛が生えてくるということになります。
そうして、少しずつ生えてくる毛を少なくするのが脱毛ですが、一度効果を認めたムダ毛は二度と生えてきません。毛が増えたと感じても効果が薄れているのではなく、成長期に照射されていないものなのです。
妊娠によって脱毛を中断しても、脱毛の効果がなくなったり効果が薄くなったりということはないので安心してください。
妊娠中はお腹の赤ちゃんを一番に考えて、医療脱毛はいったんお休みしましょう。
クリニックによって異なる!施術再開のタイミング
無事に出産を終えたら、施術を再開したいと思うかもしれませんが、産後はまだホルモンバランスが不安定な状態です。赤ちゃんのお世話や家事に忙しく、睡眠不足や疲れがたまる時期でもあります。そういったこともあり、身体的にも精神的にも医療脱毛を受けるには適した時期とはいえません。
施術を再開するのはホルモンが安定し、精神的にも落ち着くまで少し待つことをおすすめします。
ではどの程度時間がたってからなら良いのでしょうか。
実際のところ、施術の再開時期はクリニックによって異なります。ただ、出産後に生理が2回きた時点を目安にするクリニックが多いです。
生理が2回きて、ホルモンが安定してきたと判断するのです。医療脱毛に興味があり、なおかつ妊娠の可能性もあるという女性は、医療脱毛を契約する前に、事前にプランの内容を確認しておくことが大切です。
妊娠が発覚し、産後も授乳で赤ちゃんを育てるとなると、かなりの期間施術を受けることができないことになります。
妊娠前に全ての施術を受け終えるのが理想ですが、妊娠の可能性が否定できない場合には、長期間の施術保証をしてくれるクリニックを選ぶことをおすすめします。
妊娠していても施術可能なクリニックも!
医療脱毛をしていて妊娠が発覚した場合、施術は一旦中断をして、出産後落ち着いてから再開をするというのが一般的ではあります。
医療脱毛そのものが直接的に胎児へ影響を及ぼすことは考えられていませんが、施術の痛みやストレスが原因となり、何かが起こる可能性はゼロではありません。そのことから、トラブルを避けてそのような対応をしているクリニックがほとんどです。
しかし、なかには妊娠中や授乳中にも医療脱毛を施術しているクリニックもあります。
どうしても妊娠中も施術を続けたい、授乳している今のほうが時間に余裕があるので行いたいなど、考えはさまざまでしょうが、施術を希望する場合も不可能ではありません。
レーザーそのものが直接的に胎児に影響はしないとされているわけですから、精神的に不安を感じない人であれば確かに問題はないかもしれません。
ゼロでないのであれば避けるのが無難と考えるか、ゼロに近いのであれば問題ないと考えるか、それは人それぞれです。どうしても妊娠中や授乳中に医療脱毛をしたいという人は妊娠していても施術が可能なクリニックを選ぶと良いでしょう。
また妊娠だけでなく、不妊治療を行っていてステロイド薬を内服している場合には、色素沈着が出やすいので注意が必要です。
紫外線対策を行うことで施術は可能ですし、効果に違いはないとされています。
不妊治療に限らず、服用している薬があるときには事前に医師へ相談しておきましょう。
皆はどうしてる?気になる妊娠中のムダ毛処理
妊娠中はホルモンのバランスが不安定になるので、肌が敏感になる時期でもあります。医療脱毛を中断した場合、自分でムダ毛の処理を行わなければなりません。
妊娠中は簡単に薬を使えないので、自分で行った脱毛処理が肌のトラブルに発展することは避けたいものです。
カミソリでムダ毛処理を行う人がほとんどですが、できるだけ肌に負担をかけないように行わなければいけません。ジェルを肌に伸ばしてから優しく剃ることを心がけましょう。
処理の後には保湿を忘れずに、肌をしっかり守ってあげます。また、女性用の電気シェーバーもおすすめです。カミソリが直接肌にあたらない設計になっているので、優しいムダ毛処理の方法といえます。
他には、ムダ毛処理のための除毛薬が販売されていますが、刺激が強いので妊娠中は使用を控えたほうが無難です。
妊娠中には妊娠前に使えていた化粧品が合わなくなるということも起こりえます。ホルモンの関係で肌がとても敏感になっているので、安易に刺激の強い薬品を肌に塗るのはトラブルの可能性があるので気をつけましょう。
また、お腹が大きくなってくると、部位によっては自分でムダ毛の処理をするのが大変にもなってきます。カミソリを使用している場合、自分で無理をして傷をつけて、それが炎症の原因になってしまうこともあるので注意しなければいけません
妊娠中の医療脱毛!【施術を受けても大丈夫?】のまとめ
医療脱毛とは皮膚にのみ影響を与える施術ですから、妊娠をしていても胎児に影響が出ることはないといわれています。しかし、妊娠をするとホルモンに急激な変化があらわれて毛周期が乱れることがあり、医療脱毛を行っても期待したような効果が得られない可能性があります。
また、施術の痛みが陣痛を誘発したりストレスとなったり、間接的に妊娠に影響を与えることは否定できないので、ほとんどのクリニックでは妊娠中に医療脱毛を受けることはできません。授乳中もホルモンがまだ安定していませんし、皮膚のトラブルが発生しても使用できる薬に制限が出てくるので、医療脱毛は控えたほうが無難です。卒乳をして生理が2回くるのを再開の目安としているクリニックが多いようです。
妊娠の可能性が少しでもある場合は、医療脱毛の契約をする際に必ず契約内容を確認してください。長期の施術が可能なプランにしておくことをおすすめします。医療脱毛中に妊娠が発覚した場合、施術は中断し、赤ちゃんのことを優先しましょう。出産後に再開しても一からではありませんから焦る必要はありません。
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