6Oct
東南アジアの女性の顔を思い浮かべたとき、小麦色の肌にはっきりとした目鼻立ちを強調するメイクをしているイメージがあります。しかし、それは東南アジアを1つにまとめて考えているものであり、実際は国によってメイク習慣も異なると思います。東南アジアのメイクの習慣は、国によってどのような違いがあるのかを調べてみました。
インドネシアのメイクの習慣は宗教が元になっている
インドネシアの女性のメイク事情は、ファンデーションや他のメイク道具を使ってしっかりメイクをする人と、ファンデーションもその他のメイク道具もあまり使わずナチュラルに仕上げる人に分かれています。そして、インドネシアでは、昔からナチュラルメイクが流行していました。
インドネシアはイスラム教が広く信仰されており、イスラム教徒は1日5回の礼拝を行います。礼拝の時には洗顔をしなければならないということもあり、しっかりメイクをしてもすぐに落とさなければなりません。わざわざ礼拝後に毎回しっかりとメイクを直す面倒さや、メイク代、時間をもったいないと思う気持ちからもナチュラルメイクが普通のものになっていきました。
ナチュラルメイクが主流とはいえ、インドネシアの女性はメイクを含めた美容への関心が高く、ボディローション、リップスティックなどの基礎化粧品も基本とされています。ナチュラルメイクだからこそ、メイク技術のみに頼らず、内側からの美が大切とされているのです。
タイのメイクは都市部ほど習慣化されている
タイは近年、美白意識が高くなってきた国です。日本と同じように日焼けに気を使い、肌の白い女性が美しいという考え方になっています。また、以前は口紅を付けるのみといったメイクだったのですが、最近ではしっかりとしたメイクをする女性が多く、バンコクなどの都会ほどしっかりメイクの人が多くなっています。
タイの女性は流行に敏感です。インターネットの普及からSNSを利用する人が増えたことで、海外のタレントのメイクを目にする機会が多くなりました。年齢によって行うメイク方法も異なり、メイク用品の需要が多いことから、安く機能的なメイク道具が多く売られるようになっています。
タイは暑い国ですので、紫外線対策効果が高い日焼け止めや、汗や皮脂などで崩れにくい化粧下地、メイク崩れ防止のパウダーなど、
ベースメイクに力が入っています。
マレーシアのメイクはハラールコスメが基本
マレーシアは多国籍文化であり、宗教によって食べられる肉が限られるということから、宗教の影響を受けない飲食店が多く存在します。そして、宗教によっては、食事だけでなくメイク道具も使用が禁止とされる成分を使わないようにしなくてはなりません。そのため、メイクをする女性は、ハラールコスメを使うのが基本です。
メイク道具については、日本では芸能人が使っていたり、SNSで評判が良い化粧品が選ばれることが多いと思います。ですが、マレーシアでは、品質が高く、実際に使ってみて自分に合うものを選ぶ傾向にあります。品質等の情報源はSNSではなく、化粧品販売のスタッフです。初めて買うメイク道具は、実際にそういったスタッフとやり取りをして、自分に合うと考えてから購入をするという方法が多いのです。
ベトナムとフィリピンは似ている
ベトナム
ベトナム人女性は、毎日メイクを行うという習慣がありません。年々メイクをする女性は増えてきていますが、毎日行うのは基本的なスキンケアのみに留まるという女性が多いのです。日本では、メイクをすることは身だしなみの1つとして考えられていますが、ベトナム人女性にとってのメイクは、特別な日のおしゃれとして、パーティーやデートをするときに行うものと捉えられています。そのため、普段会社や学校でメイクをする女性は少ないのです。
ベトナム人女性がメイクをあまりしない理由として、メイクをしていない顔の美しさを重視する傾向や、メイクをすることは肌に悪いという考えを持つ人が多いことが挙げられます。
フィリピン
フィリピンもベトナムと同じように、メイクは毎日するものではなく、特別な日にのみするものという考え方です。素顔が1番美しいという価値観を持っていることも、ベトナムと似ていますね。フィリピンの若い世代は、海外の影響から日常的にメイクをする人が増えていますが、メイクが習慣になっている人は少ないのが現状です。
ベトナムもフィリピンも、メイク道具を購入する時は、家族や親しい人からの口コミを重視する傾向があります。
まとめ
こうして調べてみると、宗教や考え方の違いから、国によってメイクの習慣まで大きな違いが出るということが分かりました。ですが、本来の肌を大切にしていたり、素顔の美しさが重視されたり、メイクに対する考え方は異なっても、美しくありたいと思う気持ちはどこも共通のものなのですね。
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